在宅介護の必需品とは?そろえておきたい介護用品

在宅介護の必需品とは?そろえておきたい介護用品

在宅介護を始める場合、それまでの生活では使うことのなかったものが必要になります。
どのようなものが必要になるかは、介護される方の要介護度によっても異なりますが、一般的にそろえておくと役立つとされている介護用品をピックアップしました。
介護者、要介護者、双方が快適に暮らせるよう、在宅介護の必需品を確認しておきましょう。

在宅介護とは

在宅介護とは、要介護者が老人ホームなどの施設に入居して介護を受けるのではなく「自宅や親族の家などで介護を受けること」をいいます。
介護する人の立場からいえば「自宅や親族の家などで、介護すること」です。

人間だれしも、住み慣れた家や土地には愛着があります。
施設に入居すればプロの手による介護は受けられるものの、環境の変化をストレスに感じる入居者も少なくありません。
在宅介護には、そのようなストレスを軽減し、家族や親しんだ人とともに安心して暮らせるというメリットがあります。
一方で、同居する介護者にとっては負担がかかることも間違いないでしょう。その負担を軽くするのが、介護用品や介護グッズです。
上手に利用して、無理のない在宅介護を実現させましょう。

在宅介護の必需品

介護を受ける方の状態や要介護度によっても異なりますが、次のようなものが必需品として挙げられます。

介護ベッド

特殊寝台とも呼ばれる介護ベッドは、起き上がったり体勢を変えたりという動作が楽にできるように設計されたベッドです。
寝台面が動くため、床ずれ予防にも効果があります。
必要に応じて高さ調節ができるなど、介護者がサポートしやすくなる点もメリットです。

ポータブルトイレ

居宅内のトイレの位置にもよりますが、要介護度が上がるにつれ、自力でトイレに行くことが難しくなってきます。
また、基本的にトイレはひとりで利用する設計になっているため、介護者と要介護者が入ると窮屈で、身動きがしにくいこともあるでしょう。
そのようなときに役立つのが、持ち運びできるポータブルトイレです。ベッドのすぐそばに置いておけば、要介護者にとっても安心ではないでしょうか。
トイレは、1日のうち何度も使います。だからこそ、そろえておきたい用具のひとつです。

おむつ

失禁など、排せつに困難が見られるようになったら、おむつの使用が欠かせません。
下着のようにはかせられるパンツタイプ、おしりから包み込むようにしてテープで留めるタイプ、尿パッドタイプのシートがあります。
要介護者の状態、体の大きさに合わせて用意しましょう。
紙おむつの種類や選び方については以下のページでも詳しく解説しています。

紙おむつの選び方

車いすや歩行器

加齢にともない筋力が衰えると、歩くことが難しくなってきます。
骨ももろくなっているので、転んで骨折などしたら大変です。
移動をサポートする車いす、歩行器を用意しておくと、要介護者も自分で動くことができます。
介護者にとっても、移動の負担を軽減してくれるでしょう。

食器

「食器も必要なの?」と思われるかもしれませんが、じつはとても大事なものです。
器のほかスプーンやフォークなど、シリコン製のものが要介護者向けに開発されています。
すべらず扱いやすいため、自身で食べるときにも、介助して食事をするときにも重宝です。
陶器の食器は重く、落とすと割れるので注意しましょう。

入浴介護用品

介護のプロでも「入浴は重労働」といわれています。
浴槽への出入りや体の洗浄に役立つ座いすタイプの補助用品、空気でふくらませる簡易浴槽など、入浴用の介護用品を利用して、負担を軽減しましょう。

日用品・消耗品など

要介護者の状態にもよりますが、ウエットティッシュ(ティシュ)、からだふきやおしりふき、消臭剤や消臭袋、防水シーツ、使い捨て手袋などの日用品や消耗品も必要です。
衣類、靴、肌着なども着脱しやすい工夫のされたものがあるので、必要に応じてそろえておきましょう。

在宅介護における必需品選びのポイント

在宅介護にあたってはさまざまなものが必要となり、その分、費用もかかります。
介護ベッドや車いすまで、すべてをそろえようとすると大変です。
しかし、介護保険サービスを利用すれば、1~3割の負担でレンタルすることができます。
費用負担軽減のためにも、大きな器具や用具はレンタルも検討してみましょう。
また、安全性、要介護者と介護者、双方にとって使いやすいかどうかをチェックすることもポイントです。

在宅介護で注意したいこと

在宅介護では「自分が頑張らなければ」という気持ちになりがちです。
しかし、ひとりで背負ってしまうと、身体面だけでなく精神面にも限界がきてしまいます。
自分が倒れてしまわないためにも、家族の手助けを借りたり、外部のサービスを利用したりする工夫が大切です。
身近に相談相手がいないときは、ケアマネジャーに連絡を取るほか、地域包括支援センターの窓口を利用してみましょう。

もうひとつ心がけたいことに、要介護者の身になってみるということがあります。
気を遣いすぎる必要はありませんが、例えば排せつ介助は、要介護者にとってもつらいものです。
そのような気持ちをくみ、お互いが無理なく過ごせる方法や接し方を少しずつ探していきましょう。

まとめ

在宅介護には、さまざまな必需品があります。
要介護度によって必要なものは異なりますが、在宅介護を始める際は、お伝えしたことを参考に、介護用品をそろえていきましょう。
「介護の準備|これから介護を始めるなら何が必要?」の記事も、ぜひご一読ください。
また、「介護のしたく。」では、介護用品を取りそろえ、楽に調達するお手伝いもしています。
チェックしてみてください。

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